痛みと筋力と栄養

 毎日人の痛みを治療しているとどうしても最終的に行きつくところは筋力と栄養の取り方の問題のような気がします。

 運動が大事だということは認識出来ているのに、栄養に対しての認識が不足している。

 運動が大事なのは知っているが、からだを動かすのは苦手。でも食べるのは好き。

 運動も食べ物も大事なのは認識しているが、胃の調子が悪く、筋力を維持する食べ物の量が足りない。

 身体の不調を訴えていらした患者さんと運動と栄養の話をしていると、この3つのグループのどれかに当てはまるケースが多いです。

 

 意外に多いのが第1のグループ。テニスやウォーキングなどアクティブに運動を楽しんでいるうちに肩や肘を傷めたり、膝が痛くなって来院されるケースです。

 男性も女性も運動に対する意識は高いのですが、その分取らなくてはならないたんぱく質の量などについてほとんど認識がありません。そのため運動によって筋腱を傷めて疼痛を誘発してしまう結果となります。

 

 2番目のグループは筋力不足の人。仕事が忙しかったり、もともと運動が苦手な人に多いです。日常生活に必要な筋力は自分の体重を維持するだけで十分と思いがちですが、例えば階段を降りる際に膝にかかる重さは体重の3~5倍と言われています。(『ひざが痛くてつらいときに読む本』 黒田 栄史 小学館 2006)いくら栄養を補給していても筋肉は使わなくては衰え、そのうち基礎代謝は落ち、結果的に筋線維は脂肪に置き換わってしまいます。

 

 3番目の人は一見大したところはないのですが、からだのあちこちに問題が起きている人。からだのエネルギー消費量に対して摂取している量が足りていないので、十分に筋腱に栄養が回りません。気がつくとあちこちの関節が腫れて、動きも渋りがちです。

 

 1番目と3番目のグループの人は、運動はできているので、あとは栄養の質と量を理解してもらえれば大丈夫です。これまでにも栄養の話をしてきたので、ご記憶にあると思いますが、たんぱく質は髪の毛から皮膚、筋肉、腱、内蔵器、骨などすべての原材料で、体重×2gが一日に必要な量のおよその目安です。鶏のささみ100gにたんぱく質はおよそ23g。精白米100gで2.5gとなります。肉100gがたんぱく質100gと思われている方がいるのであえて載せました。詳しく知りたい方は「栄養とカロリー計算」
(
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/protein.html)を参照してください。

 

 2番目のグループの方には、当院では出来るだけ短時間で出来る運動を紹介しています。しかも自宅や職場で家事や仕事をしながらできるものばかりです。

それでも自分一人で運動は無理という方もいらっしゃいます。そういう方には、来院された際に、EMSという電気による筋肉トレーニング療法を受けてもらうようにしています。   

これも5分という短い時間ですが、効果は十分に認められます。これを受けると「帰りが楽」という人が多いです。

 

筋力と栄養。あなたの生活の中で、今年のキーワードにしてみてはいかがでしょうか。




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