すねを傷めたボクサー

ボクシングをしている20歳男性。ボクシングの練習とランニングなどで右足のすねを傷めて来院されました。

 すねの内側の下端部に、腫れと軽く触れただけでも強い痛みがあります。早速、超音波画像検査で診てみると、骨膜の肥厚と異常血管が出てきており、疲労骨折になりかかっている状態でした。病名でいうとシンスプリント(shin splints : shinは向こうずね splintsは馬やポニーの脚の疾患名*)。短距離走のsprintとはlとrの違い)になります。

 

 治療を開始してすぐに腫れは引いてきたのですが、痛みがなかなか取れません。1週間も治療をしたら、ほとんど筋肉の硬さも無くなって関節の動きも良くなっています。

 「はて、なんで痛いんだろう?骨膜の腫れも収まっているのに。」

 

 原因はなんと首にありました。

 からだのあちこちを探ってみると首すじに強い凝りがあったのです。

ここをほぐすとさっきまで軽いジャンプで痛かったすねの痛みが見事に取れました。

これには本人はもちろん、治療している僕も驚きました。

 

本人によると、すねが痛くなる前から首に違和感があったようです。ボクシングですから当然衝撃もあるでしょう。しかし痛くて出来ないほどではなかったので治療も受けていなかったそうです。

 

こういうケースは若い人からお年寄りまで年齢に関係なく多くの症例があります。痛みの部位も膝だったり、アキレス腱だったり、股関節だったりと本当に様々です。

ただし、どういうときに首で、どういうときがそうでないのかは探ってみないとわかりません。今回も当初から首の傷害を想起できるような怪我ではありません。人の身体はやっぱり丁寧に探ってみるしかないようです。

 

今週に入ってからは首の治療も加えたおかげで、すねの痛みはほとんど無くなり、骨の表面もきれいになっています。もうちょっとでボクシング復帰です。

 

*)https://en.wikipedia.org/wiki/Splints 馬やポニーの場合、ひとで言うと手の甲の骨や足の甲の骨、そして肘から下の骨やすねの骨を傷めるようです。人の病名の由来が馬の疾患名であるところがイギリスっぽいですね。




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