骨盤の動きの左右差

骨盤は中心となるひとつの骨(仙骨)に左右の別々の腸骨がついている構造上、一方の動きが反対側の動きに影響するほかに無い形状となっています。

それゆえに骨盤の動きを見ると非常に複雑な動きをしていることがわかります。

今日来院された患者さんにも左右の動きに差が出ているひとが多くいました。

どうしてこうなるのでしょうか。

別々に動いているために捻じれるからなのは確かです。

でもその動きのねじれが生じてしまう理由が生活の中にあるはずです。


トラック競技を思い出してください。

いつも同じ方向へ走るようになっていますよね。

必ず時計と反対周りです。

何でそうなっているか知っていますか。

実は20世紀初頭までは時計回りで走るときもあったそうです。

ところがオリンピックなどでタイムが競われるようになると

時計回りは走りにくくてしょうがないと出場選手からクレームが出たそうです。

そのためにすべて反時計回りに走ることになりました。


これにもちゃんとした理由があります。

じつは人間は左足が軸足になっています。

そのために陸上競技選手の左足腿裏は非常に発達します。

また、推進力を担う右足は腿前が非常に発達します。

左足がしっかり地面を捉えているおかげで、右足は前に上げやすいのです。


この動きのとき、骨盤は激しく捻じれます。

地面を蹴って跳ね上げた右足の骨盤は腸骨が下がりながら前に移動。

軸足になった左足の骨盤は腸骨が上りながら後ろに移動。

真ん中に位置している仙骨は右側が後ろへ、左側が前へ捻られます。


これら一連の動きがスムーズに行われているとき、人間は非常に快適に動けるわけです。

ところがどういうわけか左右の役割が違うために骨盤の動きに左右差が出てきてしまいます。

スポーツを日常的にしている多くの人は、右足が上りやすいです。

逆に左足が上りにくい。

そういう人は右足は外に開きにくく、左足は開きやすい。

これは上に書いた骨盤の動きがその位置に固定されてしまっているためです。


こういう骨盤を今日もたくさん診ました。

膝が痛い人、腰が痛い人などなど症状は様々です。

でもそういう人の骨盤の動きには左右差があるのです。


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