忘れないうちに昨日書き込んだブログの続きを。
そもそも肋骨の動きって何よ。
と思われる方も多いのではないでしょうか。
肋骨は左右に12本づつあるのですが、このうち上の8本が胸郭(いわゆる胸)を引き上げる動きをすると言われています。
ですから、一つ一つの肋骨の接合部(関節ですね)もわずかですが動いていることになります。
身体の前側の関節を胸肋関節と呼び、背中側の接合部を椎肋関節と呼びます。
この関節の動きを改善するエクササイズが「肋骨のエクササイズ」です。
肩甲骨を意識して回す運動です。
この時、腕は下げたままにしてください。
その方が肩甲骨の動きに意識を集中しやすいからです。
それと動きをゆっくり行い筋肉に負荷をかけないという目的もあります。
だからゆったりと気分でゆったりと行います。
特に肩が痛い人でも行えますのでぜひトライしてください。
肩甲骨は左右の肩の背中側にあります。
左右どちらかのこの平たい骨を背骨に近づけます。
背骨に近づけることで当然胸は反り返るので開きます。
そこから肩甲骨を上に引き上げながら今度は前にスライドさせます。
徐々に背骨から遠ざけてください。
出来るだけ背骨から引き離します。
肩が硬くなっている人はこの範囲が狭くなっています。
ですからなるべく大きく動かすように努力してください。
ここから徐々に肩甲骨を下にスライドさせいわゆるきおつけの姿勢に戻ります。
これを一回として前後に5回づつ左右ともに行います。
途中で疲れたら休んで構いません。
肩甲骨を肋骨の周りで大きく前後、上下に動かすことを意識してください。
どうですか、やってみると肋骨が肩甲骨に引っ張られて動いているのを感じられたのではないでしょうか。
肋骨そのものを動かそうとしてもあまりに動きが小さいために自分ではなかなかコントロールしにくいのですが、
その周りの肩甲骨を使うと肋骨を動かしやすいです。
これだったらオフィスでパソコンをたたいている合間にも出来ますし、
肩が痛くて腕が上がらない人にも可能なエクササイズです。
このゆっくりとした負荷をかけない運動は脳神経と筋肉の連携の再構築になると言われています。
脳からの信号が強すぎると筋肉は硬くなります。
弱い刺激の方が筋肉の動きをコントロールしやすいのです。
こうすることで筋肉をリラックスして動かすことができるので、エクササイズで緩むわけです。
身体の奥の緊張が取れると関節は動きだします。
その結果、肋骨も本来の動きを取り戻せるわけです。
今回は肩関節の話から体幹部の骨の動きの話しになりましたが、このように体幹部の骨の動きが身体全体の関節の動きに関わっていることが現代医学でも確認されるようになりました。
骨盤の関節も例外ではなく、あらゆる関節の動きに関わってきます。
またその逆もしかりで、首肩を傷めるとその動きは骨盤の動きに障害を引き起こします。
そういう体のメカニズムを知ったうえで骨盤なり首肩なりを診ると本当に臨床が楽しくなります。
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