4月は新しいことを始めたくなるシーズン

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 小学生の入学式や新社会人の入社式のニュースに混ざって、元プロ野球選手の工藤公康さん(50)と吉井理人さん(48)、仁志敏久さん(42)が筑波大学大学院の人間総合科学研究科に入学するというニュースが目に留まりました。記事によると3人は申し合わせて受験したわけではなく、試験会場ではじめてお互いが受験することを知ったそうです。
 この3人のなかで工藤さんは現役時代筑波大学の白木仁教授に怪我のリハビリからトレーニングなどを指導してもらったことで長く第一線で活躍することが出来た経緯から、現役を退くことになったいま改めてしっかりと基礎理論を学んでみたくなったのではないかと推察しました。そんなわけで、今日は「カラダを鍛えるために大切なこと」を皆さんと考えてみたいと思います。

 臨床していると、いろんなトレーニング中に怪我をしてくる人が多いのに驚かされます。健康のためや怪我を防止する目的で行っているはずのトレーニングで怪我をしていてはまさに本末転倒というもの。やはり身体を鍛えるためのトレーニングには怪我を最小限にとどめるための理屈があることをしっかり理解してもらう必要があるなあと診察している人間として思うわけです。

「一生懸命しているのになかなか思うようなプレーが出来ない運動選手のパフォーマンスを上げるためにコーチはどうしたらよいか。」これはいろんな体育大学などで研究されてきた命題なのですが、実は鍛えることよりも体幹部分の筋肉をいったん緩めてからだの状態をニュートラルにもどしてあげることが大切だったのです。こうしたあとに体幹を作る筋トレを行わせると選手はコーチに教わらなくてもどんどんパフォーマンスが上がるのだそうです。

 プレーがうまく出来ない、またはトレーニングで怪我をするというのはひとつに体の歪みが考えられます。固まって動きの悪い筋肉や関節があるとそこの動きをほかの関節や筋肉が補わなくてはなりません。怪我につながらなくても体の動きはスムーズではないのでイメージ通りの動きは期待できないわけです。
 ですから、体が持つ本来のパワーを引き出すためにトレーニングはまず緩めることから始めるべきです。出来れば緩めるのと力をつけるトレーニングが一緒ならなおさら良いです。
「そんな都合のいいものがあるか」と思われた方が多いと思いますが、実はイチロー選手が取り入れて今でもニューヨークの自宅マンションで行っている初動負荷理論のトレーニングはそういう目的の筋トレマシーンなのです。さらに工藤選手に指導した白木仁先生が検証し推奨している日本の伝統競技相撲の「しこ」もやはり関節を緩める理想のトレーニングです。
 初動負荷理論を考案した小山裕史(こやまやすし)先生によれば、身体に対して実際の運動に近い自然な負荷(初動時にピークがくる)を与えれば、柔軟性が増し、身体本来の合理的な動きが取り戻せるのだそうです。小山先生はトレーニング後に関節の可動域(動く範囲)を測定しこのことを実証しています。(補足:このマシーンは周辺のトレーニングジムには残念ながら置いてありません。東京で探すと池袋か町田まで行かないと出来ません。)
 
 ここで話しを要約しますと、トレーニングとは身体を緩めて鍛えて使えるようにすることが目的になります。身体が強張ってしまうようなトレーニングは目的からずれてしまっていると言えます。このことにまずスポーツ界にいる人たちが自分の身体を通して気がついたのです。先にあげた3人の元プロ野球選手たちがその人たちの仲間です。
 そしてこのことはアスリートたちばかりに当てはまることではなく、超高齢化社会を迎えようとしている日本人全体にも大切なことになってきました。
 元気な身体を長く維持するためには身体を動かすための筋肉が必要です。筋肉は使わなくては衰えます。しかし、日常生活や仕事などで固まった身体をむやみやたらに動かしていては身体は歪んだ状態で筋肉を付けてしまいます。これでは怪我に繋がり元も子もないわけです。ですから身体はまず緩めるところからスタートしなければいけません。

 次回はこの緩めることを診療で実践してすばらしい効果を出していらっしゃる整形外科の先生の取り組みをご紹介したいと思います。この先生が患者さんに指導している方法は実に簡単です。しかも効果がすごい。(来週が待ち遠しいです。)

三勝はり灸接骨院HP : http://www.3show-hari9.com/



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