前回、足首が硬いと膝も股関節も動きが硬いとお話ししました。
これは全身の関節の動きを一つ一つ細かく分析した結果、動きが連鎖することが判ってきたことによります。
逆にひとつの関節の動きを元通りにすると他もよくなるという事象も確認されています。
往診先などで歩行が困難になっていらっしゃるご高齢者の方たちを診ていると、この傾向がはっきりと捉えることができます。
人の関節は使えなくなった場合、または使わなくなるとどんどん硬くなります。
そうならないようにするにはやっぱり動かすしかありません。
では、足首の動きを柔らかくするにはどうしたらいいのでしょうか。
理由は後で説明するとして、まず足の指の運動を毎日することをお勧めいたします。
足の指で「グー・チョキ・パー」と動かすのです。
実際にやってみてもらうと意外に若い人でも出来ない人が多いです。
最初出来なくても毎日やっているうちに出来るようになりますから、うまく出来ない人は最初「グー・パー」だけでもいいのでやりましょう。
やってみるとわかりますが、足首の動きの硬いほうが指の動きも硬いです。
なぜなら、指を動かす筋肉は足の裏についている小さな筋肉を別にして曲げるほうと伸ばすほう合わせて4本あるのですが、すべて膝下から足首をまたいで指先まで伸びているからです。この筋肉が硬くなっていると足指はうまく動きません。ですから、足首も硬くなっているのです。動かしにくい人は一日最低5分くらいを目安にするといいと思います。
足の指を伸ばす筋肉も曲げる筋肉も膝から下の骨の際(きわ)に付いています。
つまり、身体の芯に位置していることになります。身体は芯にある部分を使うと軸がブレ難くなります。なぜなら、骨に付いている面積がそれだけ多いからです。
足指の「グー・チョキ・パー」が出来る人は、足指だけを使って歩く運動をお勧めします。
まず、両足をそろえてまっすぐに立ちます。靴を履いているとできないですし、最初は靴下も脱いでおいたほうがいいです。
その状態で、両足の指を大きく開きます。そして開いた指で床を掻くように閉じながら指先を曲げます。「パー」と「グー」を両足で行うわけです。こうすると指先の動きだけで、身体が前に進みます。
最初はなかなか前に進みませんが、慣れるとスイスイとまでは言いませんが身体が前に移動するようになりますから、頑張ってください。今以上に身体の芯を使ったバランスの良い立ち方ができるようになります。
今日ご紹介した2つのエクササイズは、毎日することで身体の疲れを取り、ゆがみを整えて、関節を柔らかくし、鍛え、身体の軸を整えるために良い方法です。
足首の怪我の回復にも予防にもとっても効果的です。スポーツをしている人はパフォーマンス向上にもつながります。そういう意味でどの年代の人にも皆さんにお勧めいたします。
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