先週、「最近、お年寄りの運動機能低下を指すロコモティブシンドロームという言葉が学童期の子供たちにも及んでいることがわかり衝撃を受けた」とお伝えしたのですが、そのロコモティブシンドロームの程度(ロコモ度)を判定する臨床判断値が日本整形外科学会から時を同じくして発表されました。
内容は股関節の働きが十分に行えるか、股関節の可動性と筋力を推し量ることが出来る2種類の運動検査がメインになっています。
そこへたまたま股関節が硬い野球選手と柔らかい選手のニュースが入ってきました。
日本人なら誰もが知っている松坂大輔投手と甲子園を沸かせて松坂投手が所属していた西武ライオンズに今在籍している菊池雄星投手の話しです。
松坂選手は現在福岡ソフトバンクホークスに今年から所属しているのですが、ケガが治らず6月には行ってもいまだに2軍で調整中です。松坂投手はメジャーリーグ在籍中に肘の手術をアメリカで受けているのですが、今その肘肩に負担をかけているのは股関節の硬さにあると指摘されています。
一方、長らく肩の痛みに苦しんでいた菊池雄星君は一昨年、去年くらいから本来の調子を取り戻しつつあります。その彼は一般的なプロのピッチャーよりも股関節が柔らかいため、投げ込むときの歩幅が広く、速い球を投げるのに理想的な身体をしていると期待されています。
ちなみに投球時、一般的なプロの投手の歩幅は身長の87%(実際にやってみると一般人には跳ぶような感覚です)と言われています。これに対して雄星君は103%。一流のピッチャーでも95%と言われているのでかなり広いことになります。松坂投手も全盛期は95%あったと言われていますが、肘を壊す前は85%ほどになっていたという分析があります。
僕は日ごろ介護施設へも訪問しています。そこで診ている患者さんのほとんどがパーキンソン症候群と呼ばれる病名がついています。
これは何を示しているかというと「歩行がおぼつかなくなった人」です。
そしてその方たち全員が股関節に何らかの障害を持っています。
ですから、僕はその股関節の動きを改善させるためにメニューを組んでトレーニングしてもらっています。それにより歩行がしっかりするばかりか、尿漏れなどの生活水準改善にもつながる場合があります。介護や臨床の現場でも股関節は非常に重要な視点なのです。
「学童期からロコモが広がっている。」こんなニュースから今回は股関節にまつわる話題が目に付いたのでご紹介しました。
ご興味がありましたら、「ロコモ度」は自分で判定できますので、是非やってみてください。下にリンクを張っておきますから、そちらからテスト内容が御覧になれます。
もし引っ掛かっても僕が丁寧にトレーニングを指導しますからご安心を。(笑)
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