梅雨時、段々と空気が蒸して鬱陶しくなると、朝起きてもなかなかベッドから起きたくない、背中が張ってきて身体全体が重くなってくる、なんてときが多くなってきますよね。
今日はそんなときに、気分をパッと変えてくれるツボをご紹介したいと思います。
手のひら側の手首中央にある大陵(たいりょう)というツボです。
身体にあるツボはみな体中をめぐる気の流れのなかに位置しています。この気の流れのことを経絡と呼びます。全身をめぐる経絡は全部で12本。その経絡の中で特に「こころ」の働きと密接につながる経絡があります。「心包経」という経絡です。
「こころを包む経絡」なんかいにしえの名前にしても趣きがありますよね。「大陵」はこの経絡のなかで、もっともその作用がつよいツボになります。
ツボにはそれぞれに個性があり、この大陵は心包経の兪土(ゆど)穴、そして原(げん)穴(源の気がめぐりとどまるツボ)という特徴があります。
兪土穴というのは、「土にそそぐ」という意味です。「土」はすべての土台を指します。身体の「土」とは現代医学でいうと消化器の働きを象徴しています。
心包経にあるツボで、土台を示す「土」が「大陵」です。
梅雨時、湿気が多くなると「土」の働きが弱ってきます。そうするとその経絡の土台が崩れるために不調が現れるようになります。
ですから、梅雨時にはこの「土」の部分を刺激して働きを高めてあげる必要があるわけです。そこのことで弱った心包経つまり「心」の働きも良くなってきます。
原穴とは、この経絡の源のエネルギーがめぐって現れるツボの意味です。ここを刺激すればこの経絡全体が働きを取り戻します。
このことからも大陵はこの梅雨時の鬱陶しさを払いのけて気持ちを元気づけてあげるのに打ってつけのツボなのです。
ツボの位置は最初に書いたように手のひら側の手首の真ん中。押すとズシーンと感じるところになります。いつものようにここも左右にツボがありますから、両方を押してみてより強く感じるほうを使ってください。
このツボは、身体全体のエネルギーの巡りを整えるので、動悸や胸の痛みを治め、心の不安を取り除くのにとても良いツボです。「なんか今日は朝から気分が憂鬱」「元気が出てこないなあ」「最近落ち込むことが多い」なんてときは深呼吸しながらゆっくり30秒から1分くらい押してみましょう。段々気分が落ち着いてきて気持ちが軽~くなってきます。僕もたいした理由もなく不安になり、落ち着かなくなるとよくこのツボを刺激しています。ぜひお試しください。梅雨時をみんなで楽~に過ごしましょう。
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