みなさまは新年をどのようにお迎えでしたでしょうか。
僕は家族とゆっくりのんびり文字通り食っちゃ寝を繰り返して、運動もしない清く正しい正月休みを過ごしました。(おかげで今日久しぶりに朝のランニングをしたら、いつものコースがものすごくきつくて大変でした。)
そんなわけで時間もありましたので、この休みは肩関節にテーマを絞って昨年買ったままになっていた本を読み込んだのですが、世の中すごい先生はいっぱいいるもので自分が日ごろ疑問に感じていたことをすっきりまとめて説明されている本があり、目からうろこが落ちる思いでひとり感動してしまいました。おいおいその本の内容もご紹介していきたいと思っています。
さて本日は昨年の暮れからしている腰痛のはなしの続き、腰痛の改善方法をお話したいと思います。
前回ご紹介したように背中の筋肉は姿勢が悪くなると筋肉が動けるスペースがなくなり、動きが鈍くなることが画像検査などでわかってきました。
さらに背骨の左右に存在する内・外側筋群を動画で観察すると、外側筋群の緊張が内側筋群の動きに干渉していることもわかりました。
ですから、姿勢を保つための内側筋群を鍛えて不良姿勢にならないようにするには、最初にこの外側筋群の緊張を取ってあげることが肝要となります。
そうすると内側筋群は自由に収縮することができるようになるので、そこで筋トレをすれば効果的に筋肉をつけることが出来るようになるわけです。
外側筋群は体幹の側屈(横に体を倒す動作)と回旋(身体をねじる動作)のときに使います。ですからこの動作を使って外側筋群をほぐします。
方法を2つ紹介します。
1つ目は立って行なう方法です。
壁を背にして少し離れて立ちます。
足は軽く開いておいたほうが安定します。
上半身をねじって後ろの壁に両手をついて背中を伸ばします。
このとき、手をつく位置を変えると伸ばされる筋肉が変わるので自分の身体の状態を探りながらやってみてください。
背中がストレッチされている感覚が出てきたら3回深呼吸します。
反対側もやりましょう。
次は座ったまま行う方法です。
正座になります。
その状態から両手を後ろの床に付くように身体をひねりながら伸ばしていきます。
最初は両手が床に着かない人がほとんどですが、何回かやっていくと不思議とつくようになりますので、無理をせず背中の筋肉がストレッチされている感じを保つようにやってみましょう。
これも3回深呼吸して、左右ともに行ないます。
両方ともお風呂上りなど身体が柔らかいときに行なうと良いと思いますが、どちらかひとつでいいので気分やそのときの状況でやり易いほうを選択してください。無理は禁物です。ほどほどでちょうどいい感じです。
これで外側筋群をほぐしたらいよいよ内側筋群のトレーニングです。
うつぶせの状態に寝ます。このとき肘を開いて支えにします。
その肘を支点に上肢の力を使いながら上半身を起こします。
この方法だと外側筋群に過剰な負荷を与えずに内側筋群を使った伸展運動が可能となります。
ここまで3回にわたって腰痛のお話をしてきました。
簡単にまとめてみましょう。
1回目は腰痛の85%がレントゲンなどに写せない筋肉や筋膜、関節の炎症で起きているというお話し。
2回目は腰痛が生まれる姿勢とそのメカニズム。
そして今日のお話はその腰痛の具体的な改善方法です。
この運動を続けると、腰痛や肩こりの原因となる胸腰筋膜の炎症を和らげることが出来ます。
身体に染み付いた不良姿勢も改善することが出来ます。
年頭の今、是非今年の目標にしてみてはいかがでしょうか。
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