今日は日頃からうちで使っているお灸をご紹介したいと思います。
これがうちで使っているもぐさです。点灸用もぐさとして開業以来25年以上愛用していますが、ここのもぐさは上質でとってもひねりやすいです。
お灸はこのもぐさを手で小さく形を整えて据えます。
大きさはだいたいゴマ粒くらいから米粒くらい。
大きさとひねり方で、もぐさの燃焼温度をコントロールしています。
もぐさの燃焼温度は大体60度から80度。
パンがこんがり焼けるくらいの温度なのですが、このくらいの温度で刺激されると身体は反応しやすいようです。
科学的データでも、皮下温度が上昇し、適度な温度は筋肉の緊張を解いてリラックスさせることがわかっています。
動物実験では、施灸後に血液成分を調べると赤血球や白血球が増えたと報告されています。
じゃあ、実際の患者さんに据えているところをみてみましょう。
うちではお灸の跡をつけないようにお灸専用のシールを使っています。
ここにさきほどのようにもぐさを小さくひねって載せ、線香で火をつけていきます。
アップにしても見えないくらいの小さなもぐさですから、文字通り「あっ」という間に燃え尽きてしまいます。
ここへ続けて繰り返しもぐさを載せて体の変化を見ながらお灸をしていきます。
ちなみにお灸は1壮、2壮と数えます。
体が冷えている人だと20,30と重ねないと効いてこないことが多いですが、この手間をかけるところが大切です。
手間ひまをかけるから人の身体に変化をもたらすことができるわけで、ここがプロの腕の見せどころだと思っています。
使い方さえしっかりできれば、お灸は本当に効果がある治療法です。
特にからだの深部を動かしたい時に効果的です。
膝の痛み、腰の痛み、首肩などの体の痛みにはもちろん、
捻挫、打撲、筋挫傷、骨折などの外傷の回復期に用いると治りが早くなります。
不思議ですが、昔の人の知恵は侮れません。
鍼はなんとなくこわいという方にお灸だけの治療もしています。
是非、お試しください。
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