9月に入ってすぐ、「アキレス腱のあたりが痛い」という患者さんが3名いらっしゃいました。
こういう「同じような疾患の人が集まって来る」偶然って不思議なことによく起きます。とこらが今回は3人とも病態が違っていました。
上の2枚の写真は踵より少し上のアキレス腱のところに痛みを訴えていらした患者さん2例です。
黄色い矢印がアキレス腱の幅を、オレンジ色の矢印がケーラー脂肪体の幅を示しています。
左側の人はアキレス腱そのものが腫れ、右側の人はアキレス腱そのものよりもケーラー脂肪体のほうが腫れ、それぞれその部分に炎症時にみられる異常な毛細血管が無秩序に出てきています。
左側の人はアクアスロンなど運動大好きな男性で、右側の人は7ヶ月の赤ちゃんを抱っこしながら上の子の幼稚園の送り迎えをしている女性の足です。外力の加わり方によって傷めた場所が違うことがこれでわかります。
こちらの写真はアキレス腱が踵の骨に付着するところを映したもの。
画面は同じ人の左右を比較しています。外観は骨が腫れたように見えましたが、中を見ると一目瞭然、右足の踵の付着部はアキレス腱そのものが腫れ、そこに異常な血管が現れています。
3人ともアキレス腱のまわりが腫れて一見痛い場所は一緒でも、よくよく診てみると全然傷めているところが違うことがわかります。
今や僕の診察に超音波検査は必要不可欠なものとなっているのは、こういうところまで手に取るように見えるようになっているからです。
それにしてもかかとの痛みは辛そうです。皆さんお大事にしてください。
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