ボルダリングで来院される動機で一番多いのは、なんといっても指の怪我です。
やり込んでいる人ほど指が伸びなくなっています。伸びなくなると深く曲げることも出来なくなります。
なぜなのか。
検査していく過程で、ボルダリング特有の怪我であることがわかってきました。
普通、指を傷めるときは、ボールなどの硬いものにぶつけるにしても、手をついてケガするにしてもねじり動作が加わって起きています。
ところがボルダリングでは指の関節を支える掌側板という強い関節包に負荷が強くなり、そこが腫れた結果、すぐそばを通っている腱と癒着を起こして動きに制限が掛かっていたのです。
下の画像は左右の同じ指の同じ関節部分を比較した画像です。
左右2枚の写真のうち、右側の黄色く丸で囲った箇所が癒着を起こしています。
左の指は腱と掌側板の間に黒い層があり、腱と関節包はついていません。右側の腱は矢印の部分で完全に関節包とついてしまっています。
これを動画で見ると腱と関節包が擦れて一緒に動いていることが確認できました。
この指を伸ばすためには、この癒着部を引き剥がす必要があることがこの検査でわかってきました。
ボルダリングの怪我にはボルダリングに合わせた治療を開発する必要性がありそうです。
最後までお読みくださいました皆様、今年も一年間当院ブログをご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。この場をお借りしまして篤く御礼申し上げます。
来年も皆様にとって幸多い年となりますよう、私はじめスタッフ一同力を合わせて応援して参ります。
心安らかな新春をお迎えくださいませ。
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