骨盤の本を読み漁っているときに、このタイトルの本を見つけました。
新書版で700円という手ごろな値段だったのでタイトルにつられて購入。
早速読んでみるととっても面白い。
じつは骨盤に関して書かれた本で一番面白いと思った本です。
かなり具体的に骨盤の動きの周期について述べられており、オリジナリティがあって学べるところがいっぱいありました。
欲を言えば骨盤の周期説の根拠を挙げてもらいたかったですが、一般の人向けに書かれた内容として考えれば致し方ないのかもしれません。
医学の世界でも体内時計の話は昨年トピックスのように学会等でも発表が相次ぎました。
骨盤にもこれに当てはまるように時間や月、年単位で周期的な動きをしているというのです。
読み始めた当初は正直「うそクセえ」と思いました。
でもその斬新な説の合間合間に臨床している者として納得できるものがありました。
そして、この本の著者は骨盤の歪みを仙腸関節の動きの差だと具体的に明確に論じていました。
ほとんどの本はここまで具体的に骨盤の歪みを記述していません。
「何を目的に、どこを動かしたいのか」まったく分からない本のほうがほとんどです。
骨盤の歪みをイメージしてそれを閉めればダイエットできる。
最初から結論だけで「こうしてよくなりました」という話しばかり。
ネット通販のお客様の声ばかりのサイトを見ているみたい。
そんな本に食傷気味だった僕としてはちょっと嬉しかったです。
この本で著者はメタボリックは深層筋の退化が原因だと喝破しています。
体型云々は一切言っていません。
僕は自分の身体を使わないと分かりませんでしたが、この著者は僕が悟るずっと前にわかっていたのです。
どの世界にも天才はいるものです。
おそらくこの著者もその一人でしょう。
ただ天才は天才たるゆえに一般人に理解できないところで物事を見ているところがある。
僕の骨盤探検はむしろここから始まったような気がします。
男も知っておきたい骨盤の話 (幻冬舎新書) (2006/11) 寺門 琢己 |
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