漢方の試験を受けてきました。

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 7月のはじめ土曜日をお休みして受けてきた試験について、患者さんから「どうだったの?」と聞かれましたので、ここでもご報告しておこうと思います。

 まず今回の試験は国際中医師標準試験と呼ばれているものでした。平たくいいますと中国漢方医学の検定試験です。
 この試験を受けようと思ったいくつかの理由のひとつは漢方薬についてしっかり学びたかったというのがあります。
 もともと中国では鍼灸と漢方薬はセットみたいなもので、本来漢方は両方から身体を治していくものなのです。
 ですが、日本では漢方薬は鍼灸師の教育に入っていません。ですから自ら進んで本を読んだり講習会に参加しないと勉強出来ません。
 これまでも自分なりに勉強してきましたが、中国漢方を学ぼうと思うと日本と中国の漢方の病態の捉え方に微妙な違いがあり、それが障害になってひとりでは分かりにくかったのです。
 そこで2年半という期間でしたが、中国の先生について本格的に学んでみようと思いました。しかし、これが一筋縄ではいかない難物でした。

 特別に用意されているテキストは一応日本語になっているのですが、最初から読めない漢字と意味の分からない言葉に悪戦苦闘の連続でした。
 日本で使われている漢字は約2万字。それに対して中国は20万字もあるそうで、テキストのなかは漢方薬の方剤名から生薬名、病名から症状を表わす言葉まで生まれて初めて見る漢字のオンパレード。
 さらに同じ方剤や生薬を示す名前が三つも四つもある始末。教科書に書かれている生薬の名前と問題文に出てくる名前がまったく違うなんていうのは当たり前なのです。

 日本漢方と中国漢方の概念の違いにもやはり苦労しました。
 これまでに一生懸命学んできた漢方の考え方の中核をなすところが微妙に違うのです。
これには本当に戸惑いました。最初は自分の知っている漢方に置き換えて理解しようとしていたのですが、これでは理解できなくなり、仕方なくいったん覚えたものを消去して新たに覚えなおす作業も必要になりました。
 これが本当につらかった。自分のなかの鍼灸治療の世界を大きく変えるほどの作業でした。

 驚きと戸惑いの2年半でしたが、とにかく無理やりにでも試験を受けてきて一応の手ごたえは感じています。
 おそらくですが結果発表は1ヶ月より後になるのだろうと思います。なぜなら今回の試験は世界中薬学会連合会という中国の財団が行っているもので、試験管も中国から派遣されてきました。ですから、試験の結果を集計して合否の判定をし、本国に戻って認定証など合格通知書作成等にかかる時間を考慮すると最短でもそのくらいかなと思います。
 
 試験の結果はともかく、いまはせっかく学んだことを使えるようにもう一度基礎から見直すことをしています。試験を受けたことでようやく分かりかけてきた気がするので、これを自分のものにするためにもう一度頭の中を整理しておきたい。そういう思いです。

 この試験を通ったからといって漢方薬を僕が直接患者さんに処方できるようになるわけではないのですが、今までと違った見方で患者さんを捉える事が出来るような期待感はあります。自分の診察に厚みが増す感じです。やることは変わらないわけですが、今まで以上に包括的に人を診ることが出来るようになると僕自身は期待感でわくわくしています。
それでみなさんが抱える不安が少しでも解消できるようになったらこれ以上の喜びはありません。
 

三勝はり灸接骨院HP : http://www.3show-hari9.com/



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