フィットネス to プラクティス

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 医療従事者は、人の命に関わる仕事に従事する責任を負うものとして、その行動(立ち居振る舞い)は社会性のある適切なものでなければならない。

 これは2000年からイギリスの医学部で医学生に導入された教育プログラム「フィットネス to プラクティス」の趣旨です。
 これまで医学部は優秀な学生を集めて、医学の知識と技能だけを教えていたのですが、そこに大きな落とし穴が出来てしまいました。医者が患者(しかも大量のひと)を殺すという痛ましい事件がイギリスそしてアメリカで相次いで起きてしまったのです。

 そこで導入されたのがこの教育プログラムです。これの特徴は、学生たちに小グループ体験、協働学習プロジェクト、地域密着型体験をカリキュラムに含めることです。
 じつはこういうグループ活動を行わせると、問題を起こす学生の行動がより見えやすくなるのだそうです。グループ活動に参加しないとか、共同作業をしているときの立ち居振る舞いがおかしいひとは自分本位の行動を起こしやすく、法を破るような非社会的行動に出やすいということが統計学上わかっています。ですから初年度の医学生からこういう体験をさせ、早期に問題のある学生を発見できれば、それだけ時間をかけて医療人としての発達を促すことができる。これが「フィットネス toプラクティス」の目的です。

 何でこんなお話しを書き出したかというと、実は先週末に僕自身が受けてきた指導者講習会で、まさにこのグループ活動を体験したからです。

 三勝接骨院は国家資格である柔道整復師の卒後研修機関として認定登録されています。卒後研修期間は1年ですが、その間に医療人としての基本的なマナーや患者さんとのコミュニケーション能力を培ってもらい、学校で習ってきた知識を実務に役立てられるように研修するものです。
 その研修機関となっている先生たちを集めて、都内で1泊2日の研修がおこなわれたわけです。参加者は柔道整復研修試験財団が日本全国の先生たちの中から希望者を募り、45名限定で行われました。
 僕も新人の頃、徒弟制度のように目の前で治療を見せてもらい、その先生の仕事に対する姿勢や思想、そして患者さんへの対応を学ばせてもらいました。今の僕があるのはそのときの先生のおかげです。自分もそういう意味ですでに責任のある立場になっており、そのために少しでも学ぼうと応募したわけです。

 研修会はコミュニケーションのいろはから始まりました。一対一形式の自己紹介から始まり、グループ分けを行い、グループ内にテーブルマスターを決め、テーマごとにディスカッションをし、それをあらかじめこれもジャンケンで決めたグループの発表者が全員の前で、自分たちの意見を発表するという展開です。
 関東近隣はもちろん、北海道やら福井、岡山やらと日本全国から集まった先生たちはほとんどのひとが初対面。大学や専門学校で教鞭を取っている人もいれば、僕のように臨床の現場でのみ働いている先生と職場環境もそして年齢層もほんとに種々雑多。テーマごとにグループをシャッフルしてより多くの幅広い人たちと話しをするように仕向けられました。
 こういう形式を「ワールドカフェ」というのだそうですが、やってみるとこれが実に面白い。日本中の人と知り合えたような気分を味わえます。テーマが決められているとはいえ、同じ業種の仲間がいろんな土地柄でいろんな苦労をしている話しを訊いたり話したりこれだけじっくりする機会は本当にめったにありません。
 討論と発表を繰り返す合間に医師であり財団の代表理事でもある福島統先生の講義も挿まれていて、本当に上手に研修に必要な新しい知識も取り込めるようになっていました。

 そして、講習会も2日目の最後の講義でこの「フィットネス toプラクティス」という概念を習ったのです。
 そのときは気がつかなかったのですが、帰りの電車の中で講習の内容を振り返って考えていたら、このグループディスカッションをした2日間は実は参加した研修機関の先生たちの資質を観るためのものだったのかもしれないと思い至りました。
 果たして僕は研修機関としてふさわしいものなのかどうか財団の閻魔帳が気になります。

三勝はり灸接骨院HP : http://www.3show-hari9.com/



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