ただ、骨から引き剥がされて切れている捻挫だと、骨の表面が傷んでいることがあります。この場合修復する過程で骨の表面に軟骨が現れます。これが実に厄介で、しっかりギプスなどで固定していても骨の過形成が起きて骨の隆起を見ることがあります。まして固定していない場合は変形治癒に間違いなくなっています。こうなると患部に知覚過敏な場所が出来て、ちょっと捻っただけでひどく痛がるようになります。実はこのケースが「放っておいても治る」と思われてしまうタイプです。
どういうことかというと、このタイプの捻挫は、靭帯そのものは剥がされただけで切れていません。ですから、一旦痛みが引くと普段と変わらない生活が送れるようになります。ですが、ちょっとぶつけたり、捻ったりすると知覚過敏の原因である骨の表面に出来た軟骨が刺激を受けてまたもの凄く痛くなって歩けなくなります。捻挫したときと同じ痛みなので本人も「またやった」と思います。ですが、靭帯が切れていないので2,3日シップしているとどんどん痛みが取れて、しばらくするとまた歩けるようになってしまうのです。これが放っておいても治る理由です。
逆に言うとこういう後遺症を残さないために、靭帯が骨から引き剥がされたタイプの捻挫は、靭帯が切れてしまったタイプの捻挫より固定をしっかりとする必要があるということです。これが同じ捻挫でも治療方法に違いが出てくる理由です。
靭帯がどこで切れたのか、どの程度の損傷なのかは実際に動かしながら確認するのが一番確実で、そのために超音波画像のよる動画は大変有用です。いまの機械はほんとうに綺麗になかを見せてくれるようになっています。骨の微細な損傷も見逃しません。昔よりこの点に関してはほんとうに進歩しています。
こういう進歩は怪我の手当てをする僕たちの技術進歩にもつながっており、昔より正確に治る時期を予測でき、的確に必要十分な固定方法や処置ができるようになっています。
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