年の瀬の今、先週くらいから急に患者さんの足先が冷えて来ています。
もちろん患者さんたちは身体を冷やさないように靴下を二重三重に重ねて履くなどそれなりに寒さ対策をされているのですが、それでも身体の芯からの冷えは抑えようがないみたいです。
こういう方は首肩や腰膝だけでなく身体全体が強ばっています。マッサージするとほぼ全身コリコリ。そのために今まで通りの治療では症状がなかなか取り切れません。
そういうときは視点を変えてみることが大切です。
そこで患部とは全然違う身体の他の部分を探っていったところ、手足の先に反応しているツボがあることに気がつきました。そのツボは足の甲にある「太衝」(タイショウ)です。
反応しているときのツボは押すととても気持ち良いか滅茶苦茶痛いかのどちらかですが、この「太衝」は滅茶苦茶痛いです。僕が患者さんの左右の足にあるこのツボを軽く押すと、反応している側のツボはほぼ100%痛がります。
この「太衝」というツボは、気の流れの状態が端的に現れるという意味を持つ「原穴」とも言われています。つまり気の流れが様々な要因により悪くなっているときに反応しているツボだと解釈できます。また、そこを刺激すると気の流れ全体に影響するため大変効果的であるとも言えます。
確かにそれまでなかなか症状に変化が現れなかった患者さんの反応している「太衝」に軽くはり刺激をしてあげたところ、ほぼ一瞬で首肩や腰膝の痛みが和らいでしまいました。
ツボとは不思議で、反応していないところにいくらしつこく治療しても何の効果も得られません。下手な鉄砲をいくら打っても残酷なまでに効きません。
この「太衝」を見つけるには次の方法で行います。
足の第1指と第2指の間の付け根から足の甲を足首に向かって指でなぞると、途中で指が骨の接合部にぶつかり止まるところがあります。ここが「太衝」となります。
左右の足を同時に探り、痛みの強い方がより反応しているところです。両足ともに刺激してもよいですが、反応の強い方を選んだほうが効果的なのは言うまでもありません。
年末年始のお休みの間、ご自分の首肩や腰膝が気になったらちょっとこのツボを探ってみてください。思わぬご利益がいただけるかもしれませんよ。
メルマガ登録されている方にはお知らせしましたが、今年は明日29日(木)までとなります。年明けは1月5日(木)から平常通り診察いたします。
今年も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
良い年をお迎えくださいませ。
三勝はり灸接骨院 荒畑勝一
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