生まれつき関節がゆるいひと 関節弛緩



最近怪我をしてくる人のなかに、関節が柔らかい人が目立ちます。

「柔らかいのならケガはしにくいのでは?」

と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、関節は柔らかいを通り越した状態の場合もあり、それだとかえってケガをしやすくなるんです。こういう状態を関節弛緩と呼びます。

 

そもそも関節弛緩とは普通の人よりも関節の動きが大きいのが特徴です。

そのため筋肉は通常より伸ばされ、筋肉そのものや筋肉が付着している関節包などに無理な力がかかります。これがケガの原因になります。

 

こういう関節の方は怪我をした際に、可動域などを丁寧に診察してはじめて発見されます。

通常の範囲まで動かしているだけではわかりません。もっと動いてしまうかどうかを検査する側が患者さんの関節を動かしてみる必要があります。

 

関節弛緩はその人の体質を指しており、決してネガティブなものではありません。

むしろメリットも多い。手足が綺麗に伸びるので、バレリーナやダンスをする人にはうってつけ。切れのあるボールを投げたり、速く走るのも得意です。だから運動選手のなかにも関節弛緩の人は多いです。

 

関節弛緩だとわかったら、それに合わせた身体の使い方を覚えればよいのです。

高校生以上でしたら筋トレも関節保護の目的で有効です。ただ弛緩している関節の周囲は筋肉が付き難いので、サポーターを併用して関節を保護しながら行ってください。

 

「この世界における形あるすべての構造体は、安定性(中略)と(中略)運動性との妥協の上に成り立っている。」『Fascial Release for Structural Balancep1より抜粋

 

この言葉は、人の身体の成り立ちを非常に的確に表現している文章だと思います。

安定性があれば力は出しやすくなりますが、動きが悪くなります。運動性があれば大きく動かせますが、安定性は悪くなるわけです。

 

ご自分やご家族が関節弛緩かどうかは次の絵を参考にしていただけば簡単に調べられます。自分の関節の特徴を知っておけば、ケガを防ぐことにもつながります。

この世にたった一つしかない自分の身体を大切に上手に使ってあげたいものです。

 

<『子供のスポーツ障害』小山郁著 山海堂>



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